NASCAR-------------------------------

ナスカー=ナショナル・アソシエイション・フォー・ストックカー・オートレーシングが主催するストックカー・レース・チャンピオンシップ、ウィンストン・カップは、アメリカ・ナンバーワンのモータースポーツです。

年間のレース数は32戦(2月開幕〜11月最終戦まで ほぼ毎週のようにレースがアメリカでは開催されています。
そう、
アメリカでは人気NO1のモータースポーツで、毎週のように開催されているにも関わらず 毎回すべてが超満員の大盛況ぶり。
年間32戦のうち、30戦がオーバルコースで残り2戦がロードコース。
ロードコースとオーバルコースでは コースの違いもあるが マシン自体違う。
1997.11.21-23に"サンダースペシャル"鈴鹿に来たのは、ロードコーススペシャルのマシンたち。
(オーバルコースと言えば 日本ではツインリング茂木がある)

ナスカーのマシン
軽くする為に カーボンやFRPを使ってるマシンと違って・・・・
時速300km以上の高速で走るオーバルコースでのクラッシュからドライバーの安全を確保するために、頑丈に作られている。
鉄製のボディにスチールパイプを組み合わせたフレーム、側で見ると ”頑丈”にでけてるぅ〜〜ってわかる程 ごっつぃ
なんと マシンの重量は約1.5t
5.7L・V8エンジンは、OHVながら 9000回転以上も回り、ラフなアクセル操作を行えば簡単にスピンに陥る。
ハンドリングもかなり重く レースマシンで見た事ないような 大きなハンドルが特徴のヒトツ。
タイヤは
グッドイヤーのワンメイクで、全員が同じタイヤを使用する。

予選は、ドライバーの腕勝負なのだ、しかも チャンスは一度!
決勝は 1ヒート制で 125周約280km

スタートはペースカー先導で 何周か周り、ペースカーがコースアウトし青旗が振られての
ローリングスタート
スタートが切られて 爆音と共に目の前を通過していくのだが この爆音こそ”サンダースペシャル”の名前どおり 雷のような音なのだ。重低音の雷さん

レースは、
バンパーtoバンパー、ホイルtoホイルの激戦・・・・見た目 チョンと当たっただけで 派手なスピンに陥るし、あっちこっちで壁にささる光景が見られる。
とたんに イエローフラッグが振られペースカー導入によるフルコースコーション状態も度々。

いくら1位との差が開き、どう考えても 勝てそうにないマシンも この間に後方から猛チャージであがってくる(もちろん追い抜きをする事はできないが)
よって1位だからって油断ができないのである。
本来なら 応援しているチームがぶっちぎりで1位になってても ペースカーの導入により差が狭められるとなると、ブーイングが起きそうなものだが、彼ら曰く
”カーボウイ精神”だそうだ。

で、レース中の見所のヒトツ・・・・ピットストップ
ピット作業できる人数が7名に制限されている(フロントガラスの窓拭き、ドライバーへのドリンク供給を行う1名は、除く)
人数制限だけでなく、作業方法も事細かく決められており、マシンにエアージャッキを搭載するのは禁止されており
片側ずつ油圧ジャッキで持ち上げる。クルーが使っているジャッキは可能な限り軽量化施したアルミ削り出しの特注品。

タイヤは 普通車のように5穴ホイールにセットされており、フォーミュラーカーのようなセンターロックは禁止されている。
外すときは5個のラグナットを緩め・・・・装着するときも5個のラグナットを締める。
F1ではこの作業を、3人がかりで交換 そして使用する道具にも制限がないので 10秒以下でタイヤ交換&給油をやってのける。
また、ナスカーの場合、タイヤがバーストしたときに備え二重構造になっており
鉄製のホイールにセットされた状態だと1本で25Kgもある。
はっきり言って重たくて私には持ち上げられなかったです。

特徴のもう一つである 燃料補給
大型タンクからホースで給油する方法と違って、筒状のフューエル缶が使われるのだが・・・・
約42リットル入り35Kgの重量もあり給油するのにクルーがフューエル缶を抱えて給油するのである。
こうやって見ると、レーサーよりクルーの体力勝負かもしれない。体力とテクニック
体力を必要とされたクルーは どこのチームにもめちゃでっかい人がいるのだ・・・・。
これだけ頑丈だらけのナスカーは、ちょっとしたクラッシュにも負けない(リタイヤが少ない)

日本人には なじみのないルールの中で レースは展開されていくのであるぅ〜。


1997年に鈴鹿で私が見た席は1コーナーから2コーナーのいわゆるE席
S字の出口の辺りは、クルー達が情報を無線で流していて なんか怪しい感じで ドキドキィ。
後で知ったのだが、その怪しい情報流しやクルー達はドライバーのミラーの役割をしていたのだ。
そうナスカーにはフェンダーミラーもドアミラーもない。クルーが後ろから速い車が来てるから右に寄って!とか教えているのであります。なくてはならないクルー様でした。

ピットウォーク中は、車検も公開されている。それとレーサーのファンサービスはすごい。
ピットウォーク終了までサインし続けるレーサーもいる。と、サイン集めに精を出した私でした。